情報収集を最適化するための4つの視点

Share このエントリーをはてなブックマークに追加

現代は「情報過多の時代」だ、という声はここ数年でよく耳にするようになった。
特にWEBの発達によるデジタル情報の増加は著しく、既に数年も前から「個人が処理できる情報量を遥かに超えている」といわれ続けている。もはやニュースアグリゲーションもRSSリーダーも役不足でしかない。
そのような背景を受け、最近では情報の「キュレーション」というキーワードが流行語のように飛び交い、佐々木俊尚氏を中心に体系化されようとしているのは周知の通り。

今回は、情報のインプットに対する考え方と、最適化に必要な理想のツールについて考えてみる。


そもそも「情報」は増えたのか?


情報が増えた要因はWEBの発達
人類の歴史の中でも、出版やラジオ・TVが発明され、メディアの種類と発信量が増える度に、人々が得られる情報は増加してきた。またメディア以外でも、技術の発達により、物理的に人間が見ることができるモノは常に広がり続けている。
出版もTVもなかった時代は、目に入る情報・モノ自体が今より圧倒的に少なかったはず。

さらに時代と共に技術は進化し、WEBが誕生した。それによりメディアの幅は大きく広がった。
また、新たにCGM・ソーシャルメディアが台頭する。これまでのメディアよりも情報発信の敷居が低く、資金や設備も必要なしで、個人が簡単に発信できる。現代は、他人のつぶやいた独り言までデジタル化されて見える時代だ。
さらに、ソーシャルメディアが情報共有・伝播を容易にしたため、これまで影に埋もれていた小さなコンテンツも、どんどん人の目に触れるようになった。それらは能動的でなくとも受動的になだれ込む。

昨今の情報爆発の要因として、WEBの力が大きいのは明らか。WEBを媒体に様々なモノのデジタル化が進み、目に見えるものが広がっている。WEBリテラシーが高い人ほど観測範囲が広くなり、情報過多を感じてしまっているのではないだろうか?
しかし裏を返せば、ごく一般的な、普段WEBに触れる習慣のない人達にとっては、そこまで情報は増えていない可能性が高い。


BlogやTweetは「情報」なのか?
しかし、WEBから生まれるようなデジタルコンテンツはすべてが「情報」と呼べるのだろうか?

Blogにも多種多様なものが存在する。メディアとして発信された有用なものもあれば、日常を綴った個人の日記もある。
また、Blogよりも断片的なTweetはどうだろうか?これは、コミュニケーションとコンテンツが入り混じった特殊なものであると考えられる。これまで見えてこなかった他人同士のコミュニケーションまでもが目の前で展開される。
それが有益なやりとりであれば、集合体としてのコンテンツとなり、情報となり得る(例:Togetter)。人々が注目する単独で有益なTweetもある(例:ふぁぼったー)。切り口を時間軸にすれば価値がついたりもする(例:Buzztter)。RSSフィードのような更新情報もある。もちろん、悪意のあるデマもある。
これらを「情報」だとひとくくりにするには、あまりにも混沌としすぎている。

そのように考えると、ソーシャルメディアが、ニュースとコミュニケーションとノイズとデマが入り混じった、もはや「情報」とも呼べない「コンテンツの断片」を撒き散らしていると言えるのかもしれない。
つまり「情報」が増えたというよりは、単純にデジタル上で可視化されるものが増えた。
その正体が何であれ、自分の目に見えるモノの絶対量が増えたため、人々は見るべきものが増えたように感じられる。そのような状態が、漠然と「情報過多」という心理を生み出しているのではないだろうか。

このような背景から、目に見えるものが溢れ、それらに目を通すだけで精一杯になる人々が増えつつあるように思う。人間は大量の情報を得ることにより「知った」気分になりがちだ。広範囲観測を自慢し「情報消費」が目的になりつつある人が、少なからず増えているのではないか。

果たして、あなたのインプット活動は人生においてプラスに活かされているだろうか?

(※アウトプットの必要性については次回エントリーにて言及)



情報インプットの効率化

情報消費に時間を費やしているだけではいけない。実益に活かすためにも、インプットは価値ある最小限の情報を効率良く取り入れるべきである。
ここからは、インプットの最適化へ向けた理想のツールについて考える。


RSSリーダーはTV欄そのもの
少し簡単に、WEB上のコンテンツをテレビ番組に例えてみる。

・RSSフィードはTVの配信情報。そのひとつひとつはTVチャンネルと同じ。
・番組(コンテンツ)は個人が簡単に作成・発信できるためにチャンネル数が膨大。
・RSSリーダーは各チャンネルの番組情報を掲載するTV欄。
・「あとで読む」系サービスはTVの録画機。

WEB上のコンテンツ群は膨大なチャンネル数のTVだ。もはやすべてのTV番組を視聴することなど不可能であるし、その必要もない。しかし、従来のようなTV欄のままでは、価値ある情報を効率良く選択することができない。
RSSリーダーは既に本来の役目を終えようとしている。


理想の最適化ツールに必要な4つの要素

効率良く、価値ある情報の取捨選択ができるTV欄とはどのようなものだろうか?
従来のRSSリーダーに取って代わる最適なTV欄が必要。それを実現するための重要な要素を4つの視点で考える。


①インターフェース
今後は、コンテンツの一覧表示ではなく、取捨選択の判断基準が示されるものや、可読性の高さ、あるいは読んでいて楽しみを感じられるツールが求められる。インターフェースが工夫されたサービスは徐々に登場している。

Flipboard
paper.li
feedly
PostPost


②キュレーション
人の手による情報の選別・意味付け。自分に合った優秀なキュレーターを見つけることが出来れば情報収集の最適化が期待できる。キュレーションのための専用サービスも。

Curated.by
Storify
NAVERまとめ
Togetter

※ただし、キュレーション行為も敷居が低いため、将来的にキュレーターそのものが溢れる懸念はある。


③集団の得票
多数ユーザーの得票や共感が集まっている情報は価値が高いという判断基準となる。その元となる指標はいくつかあるが、これらを並べるだけでもランキング化は容易にできる。

・Facebook いいね!
・Twitter リツイート
・はてなブックマーク


④パーソナル化
ユーザー個人の興味、考え、環境を踏まえた上でのパーソナルレコメンド。これを実現するためには個人属性情報の収集・解析・マッチング等の高い技術が必要になる。コンセプトが近しいツールはあるが、完全なものは今のところ存在しないのではないか。

・Facebook ハイライト
Summify
Trove


以上の4点。
これらの要素がバランスよく統合されたツールこそが「最適なTV欄」といえるのではないだろうか。



最後に

さて、ここまではインプットに主軸を置いて考えてきたが、前述のとおり、情報消費を目的にしてしまうのは本末転倒に近い。本当に重要なのはその後だ。

・あなたは「情報収集」が目的になっていないか?
・情報を得ただけで「知った」気になっていないか?
・実益のあるアウトプットはできているか?
・そもそも本質的に重要な情報はWEB上にあるのか?

etc.

この続きは次回エントリーで考えていきたい。

0 Response to "情報収集を最適化するための4つの視点"

コメントを投稿